- 連載第124回(2019.07.26)
- 「播磨新宮」~JR姫新線~
今回は久しぶりに姫新線に乗ってみました。
JR姫路駅乗換えで、今も残るディーゼル路線の旅。
以前降車した「本竜野」駅から、さらに二駅先の「播磨新宮」駅を目的地に設定して出発。
駅に降り立つと、何やら良い香りが漂ってきます。
あのご飯のお供「アラ!」でお馴染みのブンセンさんの食品工場がありました。
街道に出ると、今度は播州名物「揖保の糸」の大看板。
まだ歩いてもいないのに、お腹が空いてきますね。
この看板のある協同組合の建物を右折すると、国指定・史跡「新宮宮内遺跡」への入口がありました。
ここは、縄文時代から平安時代に及ぶ集落跡。
最も栄えたのは約二千年前の弥生時代中期~後期だそうです。
東西400m、南北230m以上におよぶ広大な面積。
発掘調査によって、円形や方形の竪穴住居、溝をめぐらせた墓、多数が並行する大きな溝をはじめ、大量の土器や石器が見つかっています。
これは弥生戦士の墓のレプリカ。
様々な発掘物を展示する埋蔵文化財センターをはじめ、史跡公園として整備が進んでいます。
遺跡を右手に街道を進むと、鳥居が見えてきました。
この鳥居をくぐって、小高い山へ向かう参道を歩いていくと、右側に「天神山古墳」がありました。
一号古墳は、直径約18mの円墳。
横穴式石室の全長は12mで、6世紀末から7世紀始めの築造と考えられています。
二号墳、三号墳の三基で「天神山古墳群」とされています。
そして、正面には「宮内八幡神社」。天神山山裾の神秘的な森の中に建つ神社です。
随身門。
絵馬殿。主に明治時代の絵馬が多数掲げられていました。
拝殿・本殿正面。ご祭神は、仲哀天皇、応神天皇、神功皇后。
珍しい親子狛犬。足元に子狛犬がいるのがわかりますか?
稲荷社。
そして、八幡神社境内とつながるように宮内天満神社本殿があります。
菅原道真公を祀ったこの神社は、1369年に創建。
国の重要文化財になっていますが、覆屋の中にあるため、肝心の本殿を見逃してしまいがちですから、ご注意を。
1544年に建てられた本殿は、一間社流造、板葺き。
書写山・圓教寺の大塔を建立した藤原新右衛門光重によって再建されたものです。
姫新線沿線には、自然、歴史、史跡、グルメなど、心癒されるものがすべて揃っています。今年の日帰り夏旅にも、おススメです。
アクセス:JR姫新線「播磨新宮」駅下車
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